【バレエ映画】「ミッドナイトスワン」バレエシーン解説①「アレルキナーダ」
数多くの方に前回の記事を読んでいただきました。
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9月25日の公開までに、少しでも多くの方にミッドナイトスワンを知って貰うため、引き続きバレエ目線の映画の記事を書かせていただきます。
今回の記事では、ミッドナイトスワンをこれからみる人や、ミッドナイトスワンを観た人がより深く作品を考察できるように、作中にでてくるバレエ「アレルキナーダ」の作品を紹介したいと思います。
(「白鳥の湖のオデット」については、近日中に書きます。)
実は、前記事「 バレエ映画「ミッドナイトスワン」オンライン試写会」にて
「アレルキナーダは悪戯好きの妖精なんです。」としれっと大嘘を書いてしまいました。
この踊りは「悪戯好きの妖精のような雰囲気で踊る」ともたしかにいわれてますが、ストーリーは一果ちゃんが踊るコロンビーヌと、その恋人のアルルカンとのラブストーリーです。まるで絵本のような世界観の喜劇です。
~アレルキナーダのあらすじ~
コロンビーヌ(一果ちゃんが踊る役)にはアルルカンという恋人がいます。
ただ父親はコロンビーヌをお金持ちと結婚させたいので2人の付き合いを反対しています。
ある日2人は父親に内緒で逢引きをしていると、コロンビーヌの父親に見つかります。
父親は従者に命じてなんとアルルカンを窓から突き落とさせて殺してしまいます。
でも、死んだアルルカンは女神が生き返らせてくれます。
さらに女神に貰った魔法のスティックの力で、アルルカンはお金持ちになり恋を成就させます。
コンクールで踊られているアレルキナーダの動画です。
バレエ芸人松浦景子さんの動画です。
人差し指を立てて口に当てる「内緒!」のポーズが可愛らしい踊りです。
※この先の記事は多少のネタバレを含みます。ご注意ください。
映画をみた感想として、このアレルキナーダの踊りは一果とその親友のエピソードを暗喩しているように感じました。
内田監督が本当はこの踊りにどのような意味をもたせたかはわかりませんが、このストーリーや踊りを知っていると、ちょっとだけ映画の楽しみが増えるのではないかなと思います。
ミッドナイトスワンは「2人のバレエ少女達の物語」でもある。
映画には桜田一果(服部樹咲)の親友として、松田りん(上野鈴華)が登場します。
りんは、一果のクラスメイトでバレエ教室で一緒に踊る仲間です。
一果がコンクールでアレルキナーダを踊る時に、りんは別の場所にいます。
でも一果がコンクールで踊り始めるのと同時にアレルキナーダを踊り始めます。
踊りの中で同時に人差し指を立てて口元にあてる「内緒!」のポーズをとる二人には淡い秘密があります。
このシーンは、「凪沙と一果の物語」という本筋からは外れますが、印象深いシーンでした。そして衝撃も大きかったです。
ミッドナイトスワンには「一果とりんのバレエ少女の物語」も描かれています。
本当にバレエ好きにも観てほしい映画です。
ミッドナイトスワンには、細かいところに内田監督のこだわりや演出がたくさんあって、観た人それぞれが「このシーンがね」と語りたくなるような映画だと思います。
バレエ好きの人がたくさん観てくれて、ミッドナイトスワンのバレエシーンについて語り合うような楽しみ方ができたらいいなと思います。
「白鳥の湖」については後日。
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